ペーシング波形が幅広のQRS波になる理由
心電図新世界セミナー谷口総志です。
「脚ブロック」と「脚ブロック波形」の続きです。
<不整脈問題019>の解説です。
幅広のQRSはペーシング波形です。
ペーシング波形が4つありますね。
3度房室ブロックに対しペースメーカーを挿入しています。
メースメーカー波形は幅広のQRSになります。
PVCに似た「脚ブロック波形」です。
それでは、
ペーシング波形はなぜ幅広のQRSになるのでしょう?
これはこちらの記事に答えがあります。
参考記事:QRSの幅が広くなるのはなぜ?
参考記事:「脚ブロック」と「脚ブロック波形」
僕のブログを毎回チェックされてるのであれば
わかると思います。
ペースメーカーとは心臓を動かす治療機器です。
電気刺激で心臓を動かすのですが、
刺激はどこから出ていますか?
ペースメーカーが電気刺激を出し
リードと呼ばれる電線を通って
心臓に刺激を伝えます。
それが右心室に入っています。
こんなイメージです。
どうでしょうか???
リードが右心室にあれば
ペースメーカーから出る電気刺激は
右心室に伝わります。
当然、右心室が先に収縮しはじめ、
遅れて左心室が収縮する構図が出来上がります。
つまり脚ブロック波形の出来上がりですね。
参考記事:「脚ブロック」と「脚ブロック波形」
だからペーシング波形は幅広になるのです。
PVCも脚ブロックもペーシングも
構図が同じ脚ブロック波形なのです。
どうですか?
これが、
ペーシング波形が幅広のQRSになる理由です。
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