AVブロックが治療適応になるとき
心電図新世界セミナー谷口総志です。
AVB(房室ブロック)の種類覚えていますか?
3種類でした。
もしまだAVBに「難しい」というイメージがある方は
読んでください。
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参考記事:ブロックのブロックを解除する
「Ⅰ度」‥…PQ時間の延長
「Ⅱ度」‥…QRSが時々抜ける
「Ⅲ度」‥…PとQRSがバラバラ
どこからが治療の適応でしょう!
刺激伝導系の最大の目的は何だったでしょうか?
それは「心室を動かす」ことです。
AVBは刺激伝導系のトラブルで
心室に刺激が送られにくい状態でした。
ここでもう一度
Ⅰ度、Ⅱ度、Ⅲ度の定義を見ていきましょう。PQ時間という観念
参考記事:PQ時間という観念
参考記事:QRS波が一発でも抜けたら
参考記事:伝わらない刺激
ここで刺激伝導系の目的を果たしていないのは
Ⅰ度、Ⅱ度、Ⅲ度のどこになりますか?
Ⅱ度とⅢ度ですね!
Ⅰ度はPQ時間は延びますが、
心室は動きます。
この「動く」という意味は
洞結節からの刺激に対して
刺激伝導系がその役割を果たし
プルキンエ線維まで刺激を伝えたとき
のことです。
つまり
P波とQRS波が1:1になっているかどうかです。
この1:1を満たせなくなるのが
Ⅱ度、Ⅲ度ということになります。
刺激伝導系の最大の目的を果たせていないですね。
よって治療の適応となります。
QRS波が出ないということは
徐脈になります。
ということは
ペースメーカーの適応となるのです。
よくⅡ度のAVBは治療の適応になるのか?
ということを聞かれます。
覚えといてください!
QRS波が1発でも抜けたら治療の適応です。
刺激伝導系の最大の目的を果たせていないのですから!
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