現場でしか救えない命「心臓しんとう」にはAED
心電図新世界セミナー谷口総志です。
前回の続きです。
「心臓しんとう」
不整脈名は「VF」です。
参考記事:「RonT」で何かが起こる
これは心停止に分類されており
3分もほっとけば命を落としてしまうほどです。
参考記事:人間は心臓と脳を守ってる
特に子供に多いので
時間的余裕はもっと短くなります。
ここに死亡事例がありますので
掲載させていただきます。
そしてこれは、
少しの知識と行動で救える命です。
そう、救えるのです。
「心臓しんとう」は胸を強打した時に起こりえます。
その強打の刺激により
致死性不整脈の「VF」が誘発されてしまいます。
「VF」は心臓が震えるだけで血液を送り出すことが
できなくなり、心停止と同じ状態になります。
もちろん意識がなくなります。
呼吸もなくなります。
放置すれば命を落とします。
・胸を強打
・意識不明
このような状況を見かけたら
何をすべきか!
まず、
人(助け)を呼んでください。
たくさんの人手が必要になります。
そして、その人手に対し「救急車を呼ぶ」と「AEDを持ってくる」
を同時に頼んでください。
そして心臓マッサージを始めてください。
まとめると
・人(助け)を呼ぶ
・救急車とAEDを頼む
・心臓マッサージをする
です。
そして、ここで最も効果的なのはAEDです。
AED:自動体外式除細動器
「VF」とは心室細動の略です。
細動を取り除くと書いて除細動です。
除細動は頻脈の時の治療法でした。
参考記事:頻脈に治療が必要な理由
参考記事:治療の有無を決定するとき
これがあるだけで救命率がぐんと上がります。
心臓しんとうを一般市民のみで救命できた事例を
掲載させていただきます。
すまいる舎こども救命講習センター
どうでしょうか。
AEDが活躍しているのがわかります。
そうなのです。
「心臓しんとう」は現場にAEDがあれば救えるのです。
言い換えると
現場でしか救えない命なのです。
「心臓しんとう」誰にでも起こりえますが、
特に子供に多い不慮の事故です。
胸を強打する可能性はどこにでも存在します。
転ぶ、交通事故、スポーツなど。
これは確率論なのですが、
人が多く集まればそれだけ確率が上がるのです。
よって、学校行事や、スポーツ大会、お祭り、駅や空港など
人が集まる場所は、それだけで確率が上がります。
このような場所では
前もってAEDがある場所を確認しておきましょう。
人が集まる場所には
AEDが設置されている場合があります。
僕も職業柄、必ずAEDがある場所を探します。
特に子供のスポーツ行事が多いため
主催者にAEDを持ってきているか必ず確認します。
これは子供を守るだけではなく、
主催者を守ることにもつながります。
AEDが無ければスポーツをさせてはいけないのです。
AEDがない状態で野球の試合をして
安全配慮義務違反で提訴された事例
見方を変えると、
一人ひとりが少しの知識と行動を行えば、
未然に防げる事故です。
AEDを貸し出してくれるところもあります。
最寄りの自治体に確認してください。
「心臓しんとう」は子供たちに多い不慮の事故です。
そしてそれは、現場でしか救えません。
AEDがどこにあるか確認する習慣をつけてください。
それが大人の責任だと思います。
「知らなかった」では済まされないのです。
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